【防犯設備士の視点②】倉庫・在庫保管エリアの危険箇所チェック
「どこを守るか」を決めるだけで、不正リスクは大きく変わる
「防犯設備士」の視点で、防犯対策について解説するシリーズ第二弾です。
店舗では売場の防犯対策に目が向きがちですが、実は内引きや在庫の持ち出しが発生しやすいのは、バックヤードや倉庫・在庫保管エリアです。
今回は、防犯設備士が現場確認で必ず意識している「セキュリティゾーン」と「セキュリティレベル」という考え方をもとに、倉庫・在庫保管エリアで見直したいポイントをご紹介します。
目次
- なぜ倉庫・在庫保管エリアは狙われやすいのか
- 防犯設備士が最初に確認する「セキュリティゾーン」
- セキュリティレベルに応じた入退室管理
- まとめ
1.なぜ倉庫・在庫保管エリアは狙われやすいのか
防犯カメラや防犯ゲートなどの設備は、どうしても売場を中心に設置されるケースが多く見られます。
しかし、防犯設備士が現場を確認する際には、売場よりも先にバックヤードや倉庫を確認することがあります。
その理由は、倉庫・在庫保管エリアには次のような特徴があるためです。
・人目につきにくい
・高額商品や未陳列の商品が集中している
・複数の担当者が出入りする
・「少しなら分からない」という心理が働きやすい
つまり、「見られていない」「誰でも入れる」という環境が、不正の温床になってしまうのです。
2.防犯設備士が最初に確認する「セキュリティゾーン」
防犯設備士は、建物全体を一つの空間として考えるのではなく、「セキュリティゾーン」という考え方で確認します。
セキュリティゾーンとは、壁や扉などで物理的に区切られ、異なる管理が必要な空間のことです。
例えば
・店舗売場
・バックヤード
・一般在庫保管エリア
・高額商品保管庫
・事務所
これらはすべて異なるセキュリティゾーンになります。
重要なのは、「どこまで誰が入れるのか」を明確にすることです。
もし、高額商品保管庫まで誰でも自由に入れる状態であれば、売場にどれだけ高性能な防犯設備を設置しても十分とは言えません。
まずは施設内をゾーンごとに区分し、それぞれに適切な管理方法を考えることが重要です。
3.セキュリティレベルに応じた入退室管理
セキュリティゾーンを設定したら、次に考えるのが「セキュリティレベル」です。
すべての場所を同じレベルで管理する必要はありません。
例えば
【レベル1】
売場・通路など来店者も利用するエリア
【レベル2】
バックヤード・一般在庫保管エリア
【レベル3】
高額商品保管室・金庫室・重要在庫保管場所
このように重要度に応じて管理レベルを分けることで、効率的な防犯対策が可能になります。
そして、防犯設備士が特に重視するのが「入退室管理」です。
・誰でも自由に出入りできないか
・鍵が共用になっていないか
・退職者の鍵やカードが残っていないか
・入退室履歴を確認できるか
・必要以上に出入口が設けられていないか
こうした基本的な管理を徹底するだけでも、内部不正の抑止効果は大きく向上します。
防犯設備は設置することが目的ではなく、「誰が・いつ・どこへ入ったか」を適切に管理できる仕組みを作ることが、本来の目的なのです。
4.まとめ
倉庫や在庫保管エリアは、店舗の中でも特に内部不正のリスクが高い場所です。
そのため、防犯設備士は「カメラを増やす」ことよりも先に、「セキュリティゾーンを適切に分けられているか」「セキュリティレベルに応じた入退室管理ができているか」を確認します。
ハゴロモでは、防犯設備士の資格を有するスタッフが現場を確認し、施設の構造や運用に合わせた防犯対策をご提案しています。
また、社労士の方々とも連携し、内部不正を防ぐための組織づくりまで含めてサポートしています。
お気軽にご相談ください。



